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急増するムスリム観光客におもてなし!日本の対応策と抱える問題点

2017年09月05日

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2017年現在も訪日観光客は増えています。JINTO(日本政府観光局)の発表によると、7月の訪日外客数は268万1500人で、去年から伸び率が16.8%となりました。1月から7月までの累計をみても伸び率が17.3%と好調です。

しかし訪日外国人が増え続けることで、変わった生活様式の国の人たちの対応策を考えていかなくてはいけません。

たとえば、イスラム教徒であるムスリムです。

ムスリムの訪日客数も増加もしています。そしてこれからも増えていくと予想されます。

日本の周辺アジア諸国のムスリム人口をみてみると

インドネシアが人口約2億6000万人のうち約2億2000万人

マレーシアが人口約3000万人のうち約2000万人

パキスタンが人口約1.8億人のうち1.7億人

インドが人口約12億人のうち約1.8億人

さらに出生率も日本の比にならないくらい高いわけです。

 

つまりムスリムは日本にとっても巨大マーケットであり続けるとも言えます。

ムスリムの方々の対応をし、集客することでビジネスチャンスに繋がります。

今回は増え続けるムスリムの観光客に対して日本国内の対応策や、ムスリム向けのサービス、そして日本が抱える問題点について書いてみました。

観光現場で働く方々は是非参考にしてみてください。

ムスリムの基礎知識

ここでムスリムに関する基礎知識をおさらいしたいと思います。

増えるムスリム人口

ここでまだムスリムに馴染みのない方の為に簡単にムスリムについて解説したいと思います。ムスリムはイスラム教徒の信者をさしています。そして世界でキリスト教徒の次に多いのがこのイスラム教徒です。

2010年には10億人、2017年現在では全世界で約18億人にものぼり今もなお増え続けています。

そして2030年には世界の3分の1がムスリムになると言われています。

禁止されていること、許可されていること

イスラム教で禁止されている事を『ハラム(HARAM)』,許可されていること『ハラル(HALAL)』と言います。ムスリムの対応をしていくなかで、常に付いてまわることなので基本的なところを抑えましょう。

ただ最初に断っておきますと、ハラム、ハラルの基準は、国や宗派によって多少異なるので、これで全てのムスリムの対応ができるというわけではありません。あくまで一般的な解釈として紹介します。

禁止の食材

まず基本的には豚はNG。肉だけでなく、豚に関連するもの、例えば豚の皮が原材料であるゼラチン、豚の脂肪であるラードも禁止です。他にも豚が使われているかもしれない疑わしいものであるマーガリンや乳化材も避けなくてはいけません。

鶏肉や牛肉に関しては、イスラム教のルールにそって屠殺(とさつ)したものなら問題ありません。

アルコールはNG。飲み物は当然として、アルコールが使われている食べものは意外と多いので注意が必要です。和食でお馴染みの調味料であるみりんや醤油にはアルコールが使われているので料理に利用できないのです。

食器

食器の扱いにも注意が必要です。豚由来の成分が入った洗剤で洗うことはできませんし、ハラム食材に使った食器を共用することも避けなくてはいけません。

日本でもムスリムの人と層でない人の食器を使い分けるという対応をしているお店が増えてきてます。

化粧品の成分を見ると・・・

市場にある化粧品のほとんどはアルコールが含まれています。アルコールだけでなく、動物性由来成分が入った化粧品は利用できません。

ムスリム女子の衣服

ムスリムの女性(ムスリマ)の場合、顔と手以外は近親者意外に見られないように隠さなくてはいけません。衣服は様々な種類があり

ヒジャブと呼ばれるスカーフ状のもので頭を覆い隠すものや、

目以外の顔を隠すニカーブ(基本は黒系)、

頭からすっぽりかぶって全身を覆い隠すチャドルなどあります。

これに対して、女性差別だと思う人もいるかもしれません。ただ男性を誘惑させないためであり、性暴力を受けないためでもあるので一概に言えません。これは人によって考えが違うところでしょう。

ムスリムの女性もイスラム教の教えを守りつつファッションを楽しんでいます。

ファッション業界もイスラムの衣装に注目しており、2016年にはユニクロでもムスリムの女性が着れるファッションを取り扱うようになりました。

礼拝

サラートと呼ばれている礼拝は1日5回行うことを義務付けられています。細かいルールはここでは省きますが、まず礼拝は夜明け前、昼、午後、日没後、夜の1日5回。方角はカアバ神殿があるメッカを向いて礼拝をします。

勿論、日本に来日していてもこのルールは絶対です。ですのストレスなく日本を満喫してもらう為に、簡易の礼拝堂の設置する場所が増えてきてます。

ムスリムの基礎知識がわかったところで、2017年現在、日本が行っているムスリム観光客の対応策を紹介したいと思います。

ムスリムフレンドリーなお店・施設が増えている

急増するムスリムのお客さんをいかに集客するか?これをビジネスチャンスとしてとらえる経営者も増えてきました。ここでは各業種のムスリム対応策を見ていきたいと思います。

飲食店での対応は?

まずムスリムに人気のある焼肉から。

ムスリムはまず豚肉を食べることができません。アルコールも(調味料でも)口に入れることはできません。牛肉、鶏肉はイスラム式で屠殺されたものでないと食べることができません。

牛角 赤坂店

大手焼肉チェーンの牛角では、2017年4月17日に赤坂店をオープンしました。そこではムスリム対応メニューを出しています。

出している肉は勿論、基準を満たしたハラールミート、肉以外もハラール食材を使用

焼肉といえばタレも重要なアイテムですよね。タレも通常はみりん(アルコールが入っています)が使用されていますが、ムスリム対応メニューではみりんは使わずに通常の焼肉のタレに近づけることに成功しています。

ハラール食材と他の食材が一緒にならないように、慎重に別々に保管。

また使っている食器もハラールメニューには、専用のお皿・トングを用意しています。ハラールマークをつけて他の皿・トングと区別しており、ムスリムの方も安心して食事ができるようになっています。

 

ムスリムの方には和食も人気。しかし焼肉と比べてムスリム対応の和食を作るのは非常に難しく、料理にアルコールが使えないのが大きな理由です。

花咲かじいさん

渋谷駅近くに店を構える創作和食レストランである花咲かじいさん。ここではハラル認証を受けたお肉のしゃぶしゃぶを提供しています。

以前からあった和牛を利用した和食料理を食べたいというムスリムの方のニーズに応えたことで、非常に注目を集めています。現在は月に500人以上のムスリムの方が来られるのだとか。

勿論ハラールメニューにはアルコール、豚肉の利用は一切ありません。

花咲かじいさんは日本で始めて2014年にローカルハラル認証を受けています。

ローカルハラル認証とはMHC株式会社が発行しているもので、マレーシアやインドネシアのハラルのハラル基準をベースに、日本の実情を考慮してローカライズされたもの。例えば花咲かじいさんの場合、日本のお客さんにはお酒を出します。100%ムスリムの方だけに合わせるだけでなく、日本人にも楽しんでもらうお店作りが重要です。

100%ムスリムに合わせてしまうと、日本の人が利用しにくくなります。例えばイスラム教では『ラマダン』という約1カ月の断食期間があります。つまり100%ムスリム対応にしていると断食期間中は売り上げが下がるので注意が必要です。

ムスリム女子にも通って欲しい!美容室の対応

美容業界がムスリム対応で抑えなくてはいけないのが、女性は夫や家族以外の男性に髪を見られてはいけないということです。

つまり女性スタイリストも必要ですし、男性の目に触れない為にも個室が必要になります。つい数年前まではムスリム対応の美容室は皆無でしたが少しずつ、ムスリムの女性も利用できる店も増えてきました。

口火を切った千葉県

まず千葉県では、一部の美容室でムスリム対応をとりました。個室は勿論、女性スタッフのみの対応にして、使うシャンプーも植物性に変更。

そればかりでなく、簡易礼拝スペースまで設置しました。

こうした動きもあり、南青山の『Roops』や『アントリール代々木上原店』などムスリム対応の美容院が増えてきましたが、ムスリム観光客の増加に対してまだまだ少ないのが現状です。

空港でのムスリム対応

空港にはさまざまなサービスがあり、飲食店やお土産店などがあります。そういった当たり前のサービスをムスリムの方々にも受けてもらえるような環境づくりが進んでいます。

今現在ムスリム対応している空港は成田国際空港、羽田空港、関西国際空港

羽田空港の取り組みは?

羽田空港では、ムスリム対応のレストランがありけばぶ工房、ミセスイスタンブール、ドンピエールジェット、茶寮 伊藤園と種類も豊富です。

また礼拝スペースも設けられており、こちらは24時間無料で利用できます。

ムスリム対応の商品売り場があるお土産店もあります。今現在、江戸食品館とローソンの2店舗ですがカステラやお煎餅、チョコレートなど取り扱っています。

空港は国の玄関ですのでこれからも充実したムスリムフレンドリーサービスをキープして欲しいと思います。

東京駅ではムスリム増加に対応すべく2017年6月に『祈祷室』を設置。駅構内に祈祷室設置は国内で初めてです。個人的には少し対応が遅いきがしますが、それでも少しずつムスリムに対して理解しようとする動きがみられるようになりました。

ムスリム向けのアプリサービス

ムスリムの増加にともない、ムスリム向けのアプリが増えてきてます。いくつかご紹介します。

HALAL Navi

『HALAL Navi』は、ムスリム向けレストランの口コミ検索アプリです。実名登録されたムスリムの方々の口コミ情報を参考にして、レストランを探すことができます。

利用できる国は日本だけに留まらず2017年9月現在13カ国で利用が可能となっています。

HalalMinds

ムスリムの方にとって、目の前の日本語で書かれた商品がハラルかどうか判断するのは難しいです。そんな時に便利なのがこのアプリ。

HalalMindsは、食品のバーコードをスキャンすると、データベースと照合して、その商品がハラルかどうかを判別してくれるアプリとなっています。その他にも、祈祷する際にメッカの方角を教えてくれる機能も付いています。

HALAL GOURMET JAPAN

HALAL GOURMET JAPANは、ムスリム向けのレストランを検索できるサイト・アプリです。どの程度ムスリム対応か一目でわかるピクトグラムがあるので、ムスリムの方も安心して食事どころを探すことが出来ます。

もちろん都道府県、料理ジャンル、ハラール認証ありといった条件で検索ができるので非常に便利です。

以上の事から日本のムスリムに対するおもてなしは進んでいるように見えます。しかし問題点は少なからずあります。

日本のムスリム対応問題点

地方のムスリム対応は?

お気づきの方もいるかしれませんが、今回の記事でムスリム対応しているお店、施設のほとんどは都内のものばかり。そうです、地方のムスリム対応が遅れています。祈祷室がある駅が日本で東京駅のみというのがすべてを物語っています。

ムスリムの方々も地方にいってご当地グルメを食べたいはずなのに、ムスリム対応が遅れているばっかりに我慢するしかない。持参の保存食で我慢するというのは勿体無いです。

勿論地方自治体でもムスリム対応セミナーを開くなどして意識を高めているところもあります。もっとムスリム市場に目を向けた活発な動きが増えていくことを期待したいです。

ムスリム=テロリストの間違った固定概念

ムスリムに対して間違った知識を持っている人は多いです。そのもっとも深刻な間違いがムスリムの人とテロリストを混同していることです。

最近ではイスラムの国(IS)が世界各国でテロ行為を働いており、世界中の人が不安な日々を過ごしています。

ここ日本でも2020年の東京オリンピックを控えており、緊張感が高まっている状態です。そんな状況でもあるので、ますますムスリムの方々の肩身が狭くなっていると言えます。

しかしISのテロ行為はイスラム教の教えに反するものだと、多くのムスリムが訴えています。ISはあくまでムスリムの極一部に過ぎないことを忘れてはいけません。

まとめ

以上、ムスリムの基礎知識、そして日本のムスリム対応の現状について書きました。

新しいビジネスチャンスに対して、対応が遅れるのは日本では珍しい話ではありません。しかし政府や各自治体の対応に任せるのではなく、個人レベルでできることはあります。

飲食店を営んでいる方も、例えばメニューでハラール対応のメニューを創作してみるのもいいでしょう。ピクトグラムで成分、食材を明示するだけでも大分変わってくるかと思います。

できることからムスリムフレンドリーな店舗作りをしてみては如何でしょうか。

 

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